消費者金融業者のカードローンは担保も必要ありませんし、保証人を用意する必要もありません。
この点で住宅ローンやマイカーローンとは大きく違います。
保証人が不要な分、カードローンには貸し倒れになったときのリスクを軽減する仕組みがあります。
なぜカードローンは保証人なしでお金を貸せるのか
消費者金融のカードローンは保証人や担保がなくても借り入れを受けることが可能です。
複雑な手続きを取れなくてもお金が借りられるので、急な資金が必要な方にはカードローン おすすめのサービスです。
保証人の役割とは
保証人とは、万が一のときに備えて借りる側が貸す側に差し出す「人的な担保」です。
借りる側が返済できなくなったときに、保証人が代わりに借金を返済する義務を負います。
良くあるケースが銀行の企業向け融資で、ここでは保証人を求められるのが一般的です。
保証人を用意することによって将来にわたって返済が保証されるので、貸す側は安心してお金を貸すことができます。
貸す側は、もし借り主が返済不能な状態になったときに、保証人に弁済してもらうことで貸付金を回収するという契約を結びます。
このとき、保証人の審査も行って、確かに貸付金を返済する能力があるかどうかを確認されます。
消費者金融業者のカードローンは、基本的に保証人なしで利用できます。銀行のカードローンも同様で、保証人は不要となっています。
カードローン会社が保証人なしのリスクを小さくする仕組み
返済能力をチェックする
保証人がいないローンでは、貸す側にとって不利な状況になります。
そのため、保証人なしのローンでは、貸す側のリスクを小さくする仕組みがあります。
第一には、その人に充分な返済能力があるかどうかを確認するための審査です。
審査では、勤務先や収入、他社からの借入状況、希望の借入額などから総合的に判断します。
過去の借入で延滞していないかどうかも、審査では重視されます。
審査によって「最期まで継続して返済できるだろう」と判断された人だけが、保証人なしのローンの審査に通過できます。
金利を高めに設定している
保証人なしのローンの特徴に、「金利が高い」というものがあります。
もし返済が滞ったときに、保証人ありのローンなら、金融機関は保証人に損失を補てんしてもらえますが、保証人なしでは、これができません。
そのリスクを小さくするために、保証人なしのローンでは金利が高く設定されます。
できる限り金利という形でお金を回収しておくというのが、保証人なしのローンの特徴です。
カードローンの審査に通過できる条件
収入があること
多くの銀行カードローンでは「保証会社」を使って無保証・無担保で貸出していますが、大手消費者金融は保証会社を利用しません。
大手消費者金融は自社で保証を引き受けているため、利用者自身の返済能力が審査では重要になります。
担保を求めない代わりに本人の信用を確認したうえで貸付を行うので、返済能力がないと判断される人には貸付を行いません。
最も重要なのは、本人に確かに収入があることを確認することです。
継続して返済ができること
カードローンの審査でもうひとつ重視されるのは本人の信用情報です。
消費者金融に申し込みをする前に他の消費者金融業者やカードローン、クレジットカードの支払いなどで返済の遅れがあるとき、その人には返済できる能力がないと判断されます。
「借りたお金を確実に返済できる人」とみなされて、初めてカードローンの審査に通ることができます。
「保証人が要らないカードローン」へ申し込める人の特徴
現在仕事をしていること
カードローンの貸付にあたって、利用者に保証人も担保も求めません。本人の返済能力だけが貸付できる条件です。
多くの消費者金融での利用条件は、「年齢20歳～69歳のご本人に安定した収入のある方」などとなっています。
ここだけを見ると、無職だが収入がある人、たとえば年金受給者は申し込めそうに思えますが、そうではありません。
無職や無収入というだけでなく、「収入はあるが、仕事はしていない」「現在は失業中」という場合にも、カードローンは利用できません。
仮に申し込みをしたところで、審査するまでに至らないでしょう。もちろん自営業者は「仕事をしている方」に含まれます。ただし、申告できるのは「所得」のほうであるため、審査は不利になりやすい傾向があります。
会社に在籍はしているが、事情があって一時的に休職中という場合はケースバイケースで融資してくれる会社もありますが、数は多くありません。
嘘をついて申し込むとどうなる？
カードローンの契約条件を満たせないとき、「もし嘘をついて申し込んでも分からないのではないか」と考えてしまうこともあるかも知れませんでしょう。
そういうケースで成功することはほとんどありませんし、非常にリスクが高い行為です。
大手の消費者金融業者の審査では、まれに勤務先へ在籍確認のための電話連絡が入ります。
そのときに、「そういった人は当社にはおりません」と言われてしまったら、審査はそこで終了してしまいます。
申し込みには本人確認書類が必要ですので、名前を偽って申し込むことも不可能です。
良くある虚偽申告のケースとして、水商売の人が「アリバイ会社」を使って申し込むというものがあります。
アリバイ会社は、夜の商売などで稼いでいる女性が、実家にいかにもちゃんとした会社で働いているように装うための会社です。こういった会社は「金融機関の申し込みにも使えます」などと宣伝しているところもあります。
しかし、こういったアリバイ会社はすでにリストアップされており、これに引っかかったときには即審査終了となります。
水商売など「人には言えない」ような職に就いている人も、しっかり「現在の職場」を申告しましょう。金融会社の多くは、そういったケースの申し込みにも対応してきた実績があります。
信用情報で問題がないこと
個人信用情報とは
日本に住んでいる限り、あらゆるローン、クレジットカード、分割払いなどの「審査が必要な後払いサービス」を利用すると、その情報はすべて「個人信用情報機関」というところに記録されます。
「いつ、どの会社に申し込みをしたか」「いくらの金額をどう返済すると契約したか」などの情報や、「毎月返済日までに返済しているか」なども記録されます。こういった情報をまとめて「個人信用情報」と呼んでいます。
悪い信用情報とは
個人信用情報のうち、長期間の延滞といった悪い信用情報のことを一般的に「ブラック状態」と呼びます。ブラック状態とは、金融トラブルを起こしたという情報が個人信用情報機関に登録される状態のことです。
ブラック状態になってしまう主な原因は以下の3つです。
- 61日または3ヶ月以上の「後払い契約」の支払い延滞
- 各種後払いサービスの強制解約
- 債務整理（任意整理、自己破産など）
こういった信用情報において問題がないことは、信用力のある人とみなされます。カードローンでは保証人も担保も求めませんが、その代わり、ブラック情報がなく「返済を確実にできる人」であることが求められます。
カードローンの審査は甘いわけではない
最低限の申込条件を確認
カードローンの審査に通るための最低限の条件を確認しておきましょう。
ただし、消費者金融によって契約条件は異なっているので、それぞれの条件を確認しましょう。
- 成人していること
成人でないとカードローンに申し込むことはできません。成人の定義は各会社で異なっており、18歳以上としているところもあれば20歳以上としているところもあります。しかし、18歳以上から対象となっているカードローン商品は多くありません。20歳以上であればどこで申し込んでも、年齢的には問題ありません。
- 自分自身の収入があること
無職や失業中の人、専業主婦は申し込みすることはできません。自分で働いており、そのお金を返済に充てられる人だけが審査対象です。
- 他の貸金業者からの借入額の合計が年収の3分の1を超えていない。
貸金業者とは、消費者金融業者、クレジットカードのキャッシング枠です。借入額の合計が年収の3分の1を超える貸出は貸金業法によって禁じられています。これらは最低限の条件で、その他にも返済能力がしっかりとあることや信用情報で問題がないことが必須です。
保証人が要らない分「きちんとした借入理由」が必要
消費者金融業者では「審査落ちの理由が分からない」という人が一定数います。
プロミスでは審査に通らなかったが、アコムでは通ったというケースもあれば、その逆もあります。
最低限の条件を満たしており、返済能力や信用情報のうえでも問題はないはずなのに、審査に落とされてしまうこともあります。
消費者金融業者では、審査落ちした場合でもその理由を教えてもらうことはできません。
理由の分からない審査落ちは不安なものですが、たまたま運が悪かったくらいに考えて他社に申し込みするのが一番の近道でしょう。
プロミスに限らず、各社の審査で「ギリギリの通過」という事例は多数があると推測されています。年収が足りないとか、他社での借入件数が多いなどといったものです。
カードローンは保証人や担保が必要ないだけ、「きちんとした借入理由」が必要です。単に遊びのためや旅行のためといった場合では審査には通らないが、やむを得ず借りたいといときには、事情を話すことで審査に通すことは良くあることです。
というのも、現在は闇金融に対する社会的な圧力は強まっており、こういったところで借入させるくらいなら、事情を聞いたうえで自社でリスクを引き受けようという機運が高まっているからです。
厳しい状況に置かれていて、生活費の工面ができないといった場合には、申し込んだカードローン会社の担当者に相談してみましょう。
保証人不要のメリット
1.申し込みがスムーズ
保証人が不要なメリットとして最も大きいのは、申し込みのときの手続きがスムーズという点が挙げられます。保証人を必要とする際には、所得証明などの書類を準備しなければなりませんし、保証人が直接記入しなければならない書類や保証人の本人確認の書類の提出など、様々な手間がかかります。
そのため、申し込みの手続きだけで時間がかかります。保証人が不要であれば、申し込みの工程が少なくなるため、借入までの時間や手間がかかりません。また、審査基準が厳しくなく、審査に通りやすいというメリットもあります。
2.他人に知られない
保証人が不要なので、自分1人で解決することができます。保証人を必要とする借入では、その事実を必然的に周囲に知られてしまいます。親族に頼んだら、親族全体に知られるでしょうし、友人に依頼したらその関係者には知られてしまう恐れがあります。
保証人がいなかれば、返済が滞ったときに周囲の人間に迷惑をかけにくくなってしまいます。保証人が不要なローンでは、万が一滞納したときでも利用者に催促が来るだけです。
まとめ
基本的にカードローンでは保証人も担保も不要です。その代わり、本人の信用力が重視されますし、金利も高めに設定されます。
現在仕事をしていて、そこからの収入があることが絶対的な条件と言っていいでしょう。信用情報に問題がないことや、他社からの借入が少ないことも重要な部分です。